高校で学ぶ運動の法則(運動方程式)は$ma=F$ですが,大学では微分方程式で表します.$a=\frac{d^2x}{dt^2}$なので,
$m\frac{d^2x}{dt^2}=F$
と表して,微分方程式を解くことで,物体の位置と速度がどのように表されるか考えます.またこのように表すと,動画で説明しているような運動方程式の意味も理解しやすいと思います.では,斜方投射と単振動がどのような運動(位置と速度)か,運動方程式を解くことで表してみましょう.
斜方投射
水平方向には力がはたらかず,鉛直方向には鉛直下向きに重力が加わります.水平方向の運動方程式は,水平方向は,
$m\frac{d^2x}{dt^2}=0$ より,
$v_x=\frac{dx}{dt}=v_0$,$x=v_0t+x_0$
鉛直方向は,
$m\frac{d^2y}{dt^2}=-mg$ より,$\frac{d^2x}{dt^2}=-g$
$v_y=\frac{dy}{dt}=-gt+u_0$,$y=-\frac{1}{2}gt^2+u_0t+y_0$
ただし,$v_0 ,\ u_0,\ x_0, \ y_0$は積分定数でs.$v_0$,$u_0$は水平方向,鉛直方向の初速度,$\ x_0, \ y_0$を原点とすると,見慣れた斜方投射の式が得られます.
水平面上での単振動
なめらかな水平面上で,ばね定数$k$の一端に質量$m$のおもりを付け,他端を壁に付けて単振動させたとき,振動の方向を$x$軸として運動方程式を立てると,
$m\frac{d^2x}{dt^2}=-kx$
$\frac{d^2x}{dt^2}=-\frac{k}{m}x$
2回微分して同じ形になる関数として$x=A\sin (\omega t+\delta)$を採用すると,
$v=\dot x=A\omega\cos (\omega t+\delta)$
$a=\ddot x=-A\omega ^2\sin (\omega t+\delta)$
($\dot x$についてはこちらをご覧ください.)
ここで,$A$は積分定数ですが,単振動における振幅です.また,角速度は$\omega =\sqrt\frac{k}{m}$であることが分かります.
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