気体の状態変化に関する問題は,問題文をよく読んで状況を整理することが必要です.よく分からないときは,少し時間はかかりますが表(表の書き方はこちら)を書くようにしましょう.どの量が一定で,どの量が変化するのかに注目して,ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いましょう.「温度が一定である」や「容器は断熱素材である」,「ピストンはなめらかに動くことができる」,「片方の容器は真空である」というような表現からどの量が一定なのか読み取るようにしましょう.
ピストンの質量を変えたり,水深により水圧を変化させたりする問題も,これまで多く出題されています.これらの問題では力のつりあいを考えなければなりません.ピストンに加わる力のつりあいや,気体を封入している容器全体に対する力のつりあいを考えてみましょう.問題によっては,大気圧を考慮しなければならない場合もあるので注意してください.
p-Vグラフにおいて,等温曲線は反比例のグラフです.気体が断熱変化をすると,等温曲線を横切るように変化することを確認しておきましょう.ポアソンの関係式$pV^\gamma =constant$が必要な場合もあるので,使いこなせるようになりましょう.
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気体の内部エネルギーの変化や,気体が外部にする仕事とあわせて出題されることが多いので,それらについては明日解説します.
2020年度センター試験本試第1問4:気体の内部エネルギーと関連付けた問題
2020年度センター試験本試第5問:水深により気体に加わる圧力が変化する問題,「温度は常に水温と同じである」に注目
2020年度センター試験追試第1問4:「気体の温度を一定に保ったまま」に注目
2021年度共通テスト本試第1問5:等温変化と断熱変化のp-V曲線
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