熱機関に熱を与えたときの気体の状態変化や,気体の内部エネルギーの変化,気体が外部にした仕事を問う問題は頻出です.小問であれば,あまり複雑な設定の問題は出題されることはありませんが,問題文をよく読み,p-Vグラフを正確に読み取るようにしましょう.大問であれば設定が複雑な問題も出題されると思います.上の動画を参考に,表を作って考えるようにしましょう.
基本的には熱力学第1法則を用いて考えますが,気体がした仕事 $W$ を正として,$Q=\Delta U+W$ と考えた方が解きやすいと思います.
また,熱力学第2法則により熱効率が1より小さいことも確認しておきましょう.熱効率を問う問題では,与えられた熱はいくらか,あるいは熱を与える過程はどこか,また正味の仕事はいくらかを考えるようにしましょう.
共通テスト(センター試験)では,摩擦力のした仕事を$W(<0)$とするというように,記号の中に符号を含める問題がよく出題されるので,循環過程の問題でも記号で量的な関係を示す問いでは注意しましょう.
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センター試験では,選択問題の1つとして循環過程に関す問題が毎年のように出題されていました.
2020年度センター試験追試第5問:B→Cの過程で断熱変化をしていることに注目すること.
2021年度共通テスト本試第1問5:気体がした仕事は曲線と横軸に囲まれた面積である(積分のセンスで!)
2022年度共通テスト本試第1問問4:それぞれの状態での内部エネルギーの大きさの比較.表が書ければ楽勝.
2022年度共通テスト追試大問3:ゴムの伸び縮みを熱力学を用いて考える問題.等温変化と断熱変化の違いに注目すること.また,pVグラフの読み方にも慣れておくように.
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