ある位置$x$での時刻$t$の変位$y$を表す波の式は,
$y=A\sin (\omega t -kx+\delta)$
で覚えましょう.角速度$\omega =\frac{2\pi}{T}$は単位時間($1\rm s$)あたりに進む角度なので,周期$T$経つと波は元の状態(位相が$2\pi$ずれた状態)に戻ります.波数$k=\frac{2\pi}{\lambda}$は波が$1\rm m$進むごとに進む角度なので,波が波長$\lambda$進むと元の状態に戻ります.なお,$A$は振幅,$\delta$は初期位相です.
$\delta =0$として,$y=A\sin (\omega t -kx)$を変形します.角速度と波数の分子が$2\pi$であることに注目すると,
$y=A\sin 2\pi(\frac{ t}{T} -\frac{x}{\lambda})$
また,
$\frac{\omega}{k}=\frac{2\pi}{T}/\frac{2\pi}{\lambda}=\frac{\lambda}{T}=v$
より,$y=A\sin (\omega t -kx)$は,
$y=A\sin \omega (t-\frac{x}{v})$
と表すこともできます.波の式をいくつも覚えるようなことはせず,このように変形できるように練習しておきましょう.
『セミナー物理2020』が手元にある人は,下の問題を解いておきましょう.
基本問題340,341,発展例題30
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