主な質問
- 具体的な勉強方法を教えてください.
- 週に何回ぐらい物理の勉強を組み込めば良いですか?
- 物理の効率のよい勉強方法はどのようなものがあるか.
- 公式などは丸暗記するのではなく,作る過程を分かるようにする方が大切ですか?
はじめに学習方法ついて簡潔に説明します.
- 習った内容に関する問題を,手元との問題集の中から探して演習する.(基本問題1〜2題,10〜15分程度)
- 次の日の予習をする.(5〜10分程度)
1について
簡単に言うと,物理学は自然を数学を用いて表現する学問です.したがって,みなさんは自然を記述する文法を授業で学びます.文法を覚えるだけで英作文ができないように,物理学も文法を使う練習をしないと何にもなりません.宿題として日々題を課されているみなさんは,先生の指示にしたがってこつこつと問題演習を積み重ねてください.そうでない人は,少なくとも物理の授業のない日は,手元の問題集を使って演習に取り組みましょう.毎日,物理に触れることが重要です.
2について
物理の授業が,何が何だか分からないうちに終わってしまったことはありませんか.教科書を読むだけでも良いので(極端な話をすると,章の見出しだけでも),次に何を学ぶか,どんな知識が前提として必要かを把握して授業に臨むと,授業の密度が高まると思います.
公式の導出について
公式の導出は,法則や公式そのものを理解するために必要です.また,公式を導出することで,量に関する理解が深まります.例えば,浮力の公式$F=\rho V g$はアルキメデスの原理を式で表したものですが,公式を導出してみると確かにアルキメデスの原理が成り立つことが分かると思います.また,中学校までは,「問題→公式→解答」という流れでほとんどの問題が解けたと思います.しかし高校ではいくつかの公式を組み合わせて解くことが多いので,公式の導出はいくつかの法則や公式を組み合わせるよい演習問題です.実際に大学入試にも公式の導出過程はよく出題されます.
やってはいけないこと
いまの内容がわからないからといって,物理の教科書の最初から復習するのは止めましょう,例えば斜方投射が分からなかったので,速度と加速度の最初から復習を始めたとします.すると大体の人は,また斜方投射で躓いてはじめに戻るという無限ループに陥ります.物理の場合は,いろいろな知識を吸収するうちに体系的な理解が進み,前の部分が閃くように分かることがあります.とりあえず授業を大切にして,今学んでいることを理解する努力をしましょう.なお,効率のよい勉強方法として,こちらのブログ(物理の学力分析)の方法を紹介します.特に3年生になって模試を多く受けるようになると威力を発揮するので,参考にしてください.
私の授業では
私の授業では,ワークブックを予習してから授業に臨むように指示しています.予習するときに,テキストを読んでワークブックに取り組む人と,Youtubeを見てからワークブックに取り組む人がいます.予習の段階で内容がわからなかったり,自信が持てなかったりした人には授業中に説明をします.内容を理解できた人は,授業中に演習をしますが,わからなかった人に教えるのを手伝ってもらうこともあります.基本的に月〜金は予習をして,土日に演習をするようにしています.この方法に興味のある人は,長期休みなどの授業のないときに,ワークブックに取り組んでみてください.
0 件のコメント:
コメントを投稿