単振動は等速円運動を同じ平面内で1次元に投影したもの(正射影)です.このことを忘れると,振幅の半分の位置から,変位が最大の点まで移動する時間を求める問題などで正解にたどり着かないので注意しましょう.
単振動に必要な力は復元力です.復元力の大きさは変位$x$に比例して,向きは変位と反対向きです.したがって,単振動の運動方程式は必ず$ma=-kx$という形に書きなおすことができます.導入で復元力を求める問いが出題されることが多いのですが,大きさは変位$x$に比例することに気をつけながら解いてください.
また,単振動の加速度は$a=-m\omega^2x$と書けるので,運動方程式は$-m\omega^2x=-kx$と表されます.復元力さえ分かれば,運動方程式から角振動数$\omega $は簡単に求められるので,速度や加速度,復元力の最大値が得られます.このとき,単振動が等速円運動の正射影であることを思い出すと,それぞれの最大値は等速円運動の速度,加速度,向心力であることが分かります.自信のない人は,ぜひ上の動画で確認してください.
ばね振り子や単振り子が代表的な問題です.ばね振り子が鉛直方向に振動する場合や,斜面上で振動する場合は自然長からの伸びと,つりあいの位置からの変位を混同しないようにしましょう.
単振動と運動量保存則を組み合わせた問題がよく出題されます.重心速度が一定であることを思い出すようにしましょう.また,慣性力と組み合わせた問題もよく出題されます.この場合は,見かけの重力の向き,大きさに気をつけて問題を解いてください.例えば,慣性力がはたらく系における単振り子は,見かけの重力の向きを中心として振動します.
それでは,合格目指してがんばりましょう!
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