光の現象についてまとめておきましょう.
空が青いのは光の散乱による現象です.散乱にはいくつかの種類がありますが,ここでは空気の分子のような小さな粒子が特定の波長の光を散乱することで,空は青く見えると考えましょう.雲が白く見えるのは光の反射によります.雲はたくさんの氷の粒でできています.氷の表面で様々な波長の光が反射することで,光が混じりあって白く見えます.散乱ではないので注意しましょう.
プリズムや水滴で光が波長ごとに分かれる現象を光の分散といいます.虹は空気中の水滴によって起こるので光の分散です.光の分散は光が屈折するときに波長ごとに屈折角が異なることで起こります.光は波長が短いほど大きく屈折します.
CDの裏側が色づいて見える現象は光の回折です.回折は狭い隙間を通ったあと,光が広がる現象です.回折によって広がった光が波長ごとに新たな波面をつくり進むことで色づいて見えます.回折では波長が長いほど大きく曲がります.屈折と回折の違いに注意しましょう.
他にも偏光という現象があります.偏光とは振動する方向がそろっている光です.電波の場合は偏波といいます.様々な方向に振動する自然光は,ガラスの表面などで反射した後はある方向にだけ振動する光になります.したがって偏光板を用いると,反射光を消すことができます.
虹やCDの回折光では,色がどの順番に見えるかという問題が出題されることがあります.
屈折や回折により大きく曲がる順番と,目で見える光の並びは異なることが多いので注意深く答えを選択してください.ただし,色の順番(赤,橙,黄,緑,青,藍,紫)が変わることはないので,うっかりミスをしないようにしてください.
それでは共通テストまであと3日です.がんばってください.
#高校物理 #共通テスト #光
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