縦軸 $LI$ の単位について考えてみます.
自己インダクタンス $L$ の単位 $\rm H$ は,自己誘導の公式 $V=-L\frac{\Delta I}{\Delta t}$ より $\rm V\cdot s/A$ です.電位の定義「 $1 \rm C$ の電荷に外力を加えて移動させたとき,$1 \rm J$ の仕事をする電位差を $1 \rm V$ とする」より,$LI$ の単位は $ \rm J\cdot s/C $ となります.さらに電流の定義「 $1 \rm s$ 間に断面を通過する電気量が $1 \rm C$ のときの電流を $1 \rm A$ とする」より,$ LI$ の単位は,$ \rm J/A $ と表されます.つまり,緑の縦棒 $LI \Delta I$ の単位は $\rm J$ です. $LI \Delta I$ はコイルに流れる電流を $I$ から $I+\Delta I$ に増加させるときに必要な仕事なので,グラフの三角形の面積は磁場を作るのに必要な仕事ということになります.
テキストに記載した,単位体積当たりの磁場のエネルギー密度を求めると,コイルに蓄えられたエネルギーは,コイル内部の磁場のエネルギーであることが分かると思います.ぜひ導出してみてください.
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