この分野も代表的な問題を例に解説します.
放射性崩壊と放射線の種類について確認しておきましょう.放射線と電磁場による偏向をが問われることがあるので,電荷や質量などにも注目してください.
半減期の問題では,問題文を数式に表すことができれば公式は必要ありません.計算過程で対数が必要になることもあり,問題中に"$\log_{10} 2=0.301$"というように値を与えられることも多いので,対数の取り扱いにも慣れておきましょう.
結合エネルギーは核子から原子核が生成されるときに失うエネルギーです.失ったエネルギーは質量欠損として観測されます.結合エネルギーが大きいほど,安定した原子核です.結合エネルギーを考えるときは「核子1個あたりの」というような表現に注意しましょう.
ボーアの原子模型は3つの仮定からなります.1つめは電子の運動は古典力学にしたがうというもの,後の2つは振動数条件と量子条件です.ボーアの原子模型は水素の線スペクトルを説明するために考えされたものなので,大学入試でもリュードベリ定数を求めるところまでが出題されます.ボーアの原子模型により,ボーア半径,水素のエネルギー準位,リュードベリ定数と求める過程をおさらいしておきましょう.
*『2022物理重要問題集』20「原子と原子核」に集録されている問題のうち,147,148,149が代表的な問題です.147はボーアの原子模型から水素の線スペクトルまで,148は放射性崩壊と半減期,結合エネルギー,148は核反応式と結合エネルギーに関する問題です.上の解説や動画,テキストを参考に演習してください.
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