円運動の代表的な問題としては,円錐振り子や鉛直面内の円運動があります.また,磁場中の荷電粒子の運動やボーアの理論などでも円運動の運動方程式を立てることが必要になります.自信のない人は授業ノートや記述問題の問題集で,円運動の運動方程式を立てる練習をしておきましょう.また,等速円運動の諸量の単位や加速度の導出方法を確認しておきましょう.
振り子の張力や,円筒内を回転する物体にはたらく垂直抗力を求める問題はよく出題されるので,いくつか演習しておきましょう.特に振り子の振幅が大きいときは,単振動ではなく円運動として扱う必要があるので注意してください.
円運動の問題を解くときに,慣性力の1つである遠心力をあまり考えるべきではありませんが,「円運動する物体とともに移動する座標系(観測者)」のような表現があるときは,遠心力が問われることが多いので注意しましょう.
第1宇宙速度,第2宇宙速度,楕円軌道上の人工衛星の運動の3つの問題を理解すれば,だいたいの惑星や人工衛星の運動を扱う問題は解けます.軌道による速さの大小関係や周期の違いなどを問う問題も出題されることが予想されるので,ケプラーの3法則への理解も深めましょう.
高度による重力加速度(重力)の変化を問う問題の出題も予想されるので,こちらのブログも参考にしてください.
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この3年間の共通テスト(センター試験)では,等速円運動に必要な張力や垂直抗力などを問う問題が多く出題されいます.きちんと運動方程式を立てて考えられるようにしましょう.反対に,万有引力に関する問題は出題されていませんが,出題されると勉強していた人と,そうでない人の差がはっきりとつきます.今年受験した模試を見直してください.
2021年度共通テスト追試第2問2・正解:小球が床から離れるとき,$N=0$ なので $T$ が決まります.$T$が決まれば角速度も求まります.
2022年度共通テスト本試第4問1・正解:等速円運動の導出過程を見直しましょう.共通テストでは,ときどき「基礎を疎かにしたものへの鉄槌」とよばれるような問題が出題されます.
2022年度共通テスト追試第1問4・正解:サイクロトンを見直しましょう.
2023年度共通テスト本試第1問4・正解:この問で向心力を担うのはローレンツ力です.ローレンツ力の向きをきちんと考えましょう.また質量の違いにも注目しましょう.
2023年度共通テスト本試第3問1・正解:等速円運動の運動方程式を思い出しましょう.また,等速円運動する物体の変位と向心力は直交するので,向心力のする仕事は0です.
2023年度共通テスト追試第1問1・正解:ケプラーの法則(面積速度一定の法則)を思い出しましょう.
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