「5.3.2.導体内の自由電子の運動」の続きです.$\overline v$ を表す式と$I=en\overline v S$ から,導体両端の電位差 $V$ と導体を流れる電流 $I$ の関係を導いてください.また,抵抗や抵抗率の意味を理解しましょう.
オームの法則 $V=\rho\frac{L}{S}I$は,導体の電場の強さを $E$ とすると $V=EL$ より,$ I=\frac{1}{\rho}ES$ と変形できます。ここで単位面積当たりの電流を表す電流密度という量 $i$ を用いると,$i=IS=\frac{1}{\rho}E$ .本来,電流密度 $\boldsymbol i$ と電場 $\bf E$ は共にベクトルなので,${\boldsymbol i}=\frac{1}{\rho}\bf E$ と表されます.$\frac{1}{\rho}$ は電流の流れやすさを表す量なので,電気伝導度 $\sigma$ で表します.
大学で学ぶ電磁気学では電気伝導度 $\sigma$ を用いて,オームの法則を ${\boldsymbol i}=\sigma \bf E$ というように,オームの法則を電流密度と電場が比例するという式で表します.電場により,電流が強くなるというイメージが大切です.
オームの法則の導出過程も大学入試の頻出問題なので,5.3.1.電流〜5.3.3.オームの法則までの流れを確認しておきましょう.
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