共通テスト直前対策2022 第18回 電磁相互作用・交流

土曜日, 1月 07, 2023

共通テスト 高3 高校物理 電磁相互作用

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 電磁誘導の問題では,力の向き電流が流れる向き電位が高いのはどちらかに注意する必要があります.特に電位については,発電する部分の電流の流れだけで考えると間違えやすいので,発電する部分を電池だと考えて,回路に電流が流れ出す点に注目してください.また,回路中に電位の基準点や回路を流れる電流の向きが指定されていることも多いので注意してください.

 電磁誘導の代表的な問題は,上の動画で扱っている2本の導体レール上の導体棒の運動を扱うものです.この問題から得られる $V=vBl$ は,共通テスト目前の今の時期であれば,公式として覚えておいて損はないと思います.しかし電磁誘導の法則だけではなく,導体棒中の自由電子に注目してローレンツ力により考える場合もあるので確認しておきましょう.また,導体レールが斜めになっている場合や,導体棒におもりを着けて重力により運動させる場合があるので,これまで解いた問題を復習してください.

 自己誘導により生じる起電力と,コイルに流す電流の変化を表すグラフを選択する問題もたびたび出題されています.手元の共通テスト問題集を復習しておきましょう.

 電磁誘導を扱う問題では,速度や力,仕事率のような力学に関する量を問う問題や,グラフを選択する問題も出題されることが多いので,これまでに解いた記述問題集を見直して,考え方を確認してください.

 交流では,交流の発生交流を表す式実効値コイルのリアクタンスコンデンサーのリアクタンス電気振動などを問う問題が,センター試験では出題されていました.その中でも,交流の発生実効値の扱い方を確認しておきましょう.また,交流の発生では流れる電流の向きに,交流を表す式では位相にそれぞれ気をつけるようにしましょう.

 電磁誘導や交流は,ラジオなどの電波の受信スピーカーのように,すでに利用されている技術について考察問題として出題されることも予想されるので,授業ノートや教科書のコラムなどを見直しておきましょう.

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 電磁相互作用の問題は毎年のように出題されています.交流は勉強している人とそうでない人で差がつきやすいので,必ず確認しておきましょう.

2020年度センター試験追試第2問B正解:棒磁石の移動により円形コイルに発生する誘導電流.問4は磁束の変化が大きいところで電力が大きくなり,磁束の変化が小さいところで電力が0になることから,グラフを選択する.磁束の大きさで判断してはいけない.

2021年度共通テスト本試第2問B正解:2本のレール上を移動する2本の導体棒.問1では「単位長さあたりの抵抗は $r$ である」に注目すること.問3では,導体棒bに発生する誘導起電力が導体棒aで発生する誘導起電力に等しくなると,2本の導体棒は等速で運動することに気付きましょう.2本の導体棒にはたらく力は向きが反対で大きさが等しいので,内力のように扱えます.したがって運動量保存則から答えが得られます.抵抗で電力が消費されるので,力学的エネルギー保存則が成り立たない点にも注意しましょう.

2021年度共通テスト追試第2問B正解:天秤と電磁相互作用.文章は長いが難易度は低いので,問題をよく読んで丁寧に考えること.$P=Fv$ を知っていれば,$mgv$ が仕事率を表すことが理解できるので,問2,問3は選択肢を限定することができる.

2022年度共通テスト本試第3問正解:磁石を付けた台車の運動とコイルに発生する誘導起電力.問2の16はコイルに発せいる誘導電流がつくる磁場の向きを考えれば良い.回路に影響を及ぼさないように,オシロスコープの内部抵抗は大きくしてある.18は $F=ma$ を考えると良い.問3は選択肢の2か5で迷う人が多いかもしれないが,図3の2つの誘導起電力の間隔が変わっていないことから,台車の速度が変化していないことを判断する.反対に,問5は台車の速さがだんだん速くなることから判断する.


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