光電効果やボーアの原子模型などを問う中で,光量子仮説 $E=h\nu$,$p=\frac{h}{\lambda}$ や,物質波(ド・ブロイ波) $\lambda=\frac{h}{mv}$(ド・ブロイ波長)について考えさせる問題が出題されます.光電効果やX線の発生のしくみ,コンプトン効果,ボーア半径の求め方,水素原子のエネルギー準位,水素の線スペクトル(リュードベリ定数の求め方)などを確認しておきましょう.型どおりの問題が出題されることが多いので,1度見直しておけば十分だと思います.
放射性崩壊の種類と特徴を確認しておきましょう.α線やβ線を電場や磁場に進入させたときの運動の変化も考えてみましょう.このとき電荷だけに注目するのではなく,粒子の質量にも注目するようにしてください.
半減期についても確認しておきましょう.問題文で十分に説明した上で,関係式や量を求める問題が出題される可能性もあるので,問題文をしっかりとよく読むようにしましょう.結合エネルギーは,ばらばらの核子から原子核が生成されるときに失うエネルギーです.したがって,結合エネルギーが大きくなるほど,原子核は安定(壊れにくい)です.結合エネルギーを求める問題では,1核子あたりの結合エネルギーを考えることが多いので,「1核子あたり」という表現に気をつけましょう.質量欠損は原子核の質量と,原子核を構成する核子の質量の総和の差です.質量欠損を問う問題もよく出題されるので,問題文に与えられている量を整理して考えるようにしましょう.
核反応式では核子の数(質量数)と電荷(正負の電気量)が保存されることに注目してください.
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知識を問う問題として正誤問題も出題されたことがあるので,授業ノートや教科書で内容を確認しておきましょう.また,この分野が出題されるときは,知識がなくても解けるようにしてあることが多いので,分からないと思って諦めずに,問題文をよく読んで量的な関係を考えるようにしましょう.
2021年度共通テスト追試第1問4・正解:コンプトン効果.運動量保存則と光量子仮説に基づいて考えること.
2022年度共通テスト本試第4問3・正解:ボーアの原子模型.水素原子のエネルギー準位を見直しておきましょう.
2022年度共通テスト本試第4問4・正解:ボーアの原子模型.ボーアの仮定(振動数条件)を見直しておきましょう.
2022年度共通テスト追試第4問A・正解:X線回折.光の回折を思い出して,光路差を考えてください.
2022年度共通テスト追試第4問B・正解:X線の発生.X線の発生のしくみを見直しておきましょう.問2,問3は光量子仮説を思い出しましょう.問4は光電効果を思い出してください.
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